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  • 日常のこととか、創作や二次創作の絵や妄想を好き勝手に綴っていく日記。
    ゲームや嗜好品の感想も。

  • うちよそ話

    ★ガァアアアア!!! 頭痛い!! 低気圧滅びろ。
    くそ…頭痛が酷いと密かに「特殊能力に目覚める」的な期待してしまう。
    中弐病が卒業できない。
     
     
    はい、それでは、うちよそ話というか、あやさんの設定お借りしたお話でございます。
    昨日の日記のお話から派生した、レンリくんとサラちゃんのお話です。だだだっと書いたので超短文です。
    毎度のことながら、あやさん宅の子とは相違がありますので、ご了承ください。


     天使。
     そう、天使だな。
     白くて、綺麗で。まさに、それ。
     死神が天使を好きになって、何が悪い。
     
     
     レンリはルトロヴァイユの扉を開いた。
     今日のサラはバイトではない。学校帰りにここに立ち寄るであろう目測もついていた。
     思った通り、カウンター席にサラの後姿を見つける。
    「レンリ、来タ」
     白い化け物が振り返る。
    「レンリさん、こんにちは」
     サラも気づいて振り返る。
     レンリはサラの隣に座っているサージェイドを半眼で睨み飛ばしてから、サラへ近づいた。
    「サラ。ちょっと付き合え」
     
     賑やかな街。今日も人通りは多かった。
     レンリは脇目も振らずに進んだ。目的は決まっている。それ以外に用はない。
     少し後ろを、制服姿のサラがついてくる。逸る気持ちを堪えて、サラと離れないように歩いた。
     着いたのは、魅卯が見つけた白いワンピースの飾られている店。
     ショーウインドウに飾られているオフショルダーの白いワンピース。スカートはフレアになっていて、その裾は大きなレースに囲まれている。レンリはそれを見て、小さく頷いた。
     店内に入ると、すぐに店員の女性に声をかける。
    「あれ、こいつに着せていいか」
    「かしこまりました」
     店員はにこやかに応え、慣れた手つきでショーウインドウに飾られている白いワンピースをマネキンから脱がせる。「どうぞ、こちらへ」と、サラを試着室へ促した。
     サラは言われるままに試着室へ入る。数秒ほどして、サラがひょこりとカーテンの奥から顔を出した。
    「あ…あの、レンリさん?」
    「何だ」
    「こんな大人っぽい服、私には…」
    「いいから着てみろよ」
     戸惑うサラに、レンリは優しく言った。
     ほんの2分ほどの時間が、とても待ち遠しかった。遠慮がちにカーテンを開いて、白いワンピース姿のサラが現れる。
     レンリは無言になって見入った。透き通るような清らかな白。普段は見ることのない艶やかな肩。はにかんだ表情のサラが動くたびにふわりふわりと揺れるスカートは、爽やかなそよ風を感じさせる。輝かしい魂に、実に相応しい。想像通り。いや、想像以上だ。
     サラが、無言になったレンリに焦りを見せる。
    「やっぱり、変だよね!?」
    「悪ィ。見惚れてた。スゲー似合ってるぜ」
     そう言ってやると、サラは顔を赤くして唇を噛み、目を逸らした。そんなサラを抱き寄せたい衝動を抑えて、店員の方を向く。
    「これにする」
    「ええ…っ」
     サラが慌ててレンリと店員を交互に見る。
    「買ってやるよ。気に入った」
     レンリはサラに向かって口の端を上げて笑った。
     店員がこのまま着て帰るというのはどうかと提案してきた。「ああ」と答えると、店員はサラの制服を丁寧にたたみ、手提げ袋に入れてくれた。
     レンリは手提げ袋を受け取って、改めてサラを見る。
     何か…。足りない気がする。似合っているはずなのに、この違和感はなんだろうかと悩んでいると、ポンと音を立ててうさぎの霊魂の片割れが現れる。サラに似合うワンピースを見つけてくれた魅卯だった。当然、サラや店員には見えていない。
    『アレですっ!』
     魅卯が自信満々に指さしたのは、店内の奥にある靴やサンダルや並べられている壁棚。その中の白い編み上げのヒールサンダルだった。
     レンリは、ふむ…と頷いて、店員に白いヒールサンダルを持ってくるように頼んだ。
     サラにヒールサンダルを渡し、ローファーから履き替えさせる。サラは慣れないヒールに少しふらつきながら、まっすぐに背筋を伸ばした。
     白いワンピースと白いヒールサンダル。同色の調和はとてもよい感じだった。
     それに、いつもより背の高いサラの見上げてくる顔が近い。
    「悪くねーな」
     レンリは喜色満面の表情を浮かべた。
     
    「ほ、本当にいいんですか!?」
     店を出て隣を歩くサラが、申し訳なさそうな顔をする。
    「俺が気に入ったんだ。文句はねーだろ? そんな顔するなよ」
     そう言うと、サラはこちらの意を察したらしく、朗らかな笑顔を見せた。
    「ありがとうございます! この服に似合うような素敵な女性になりたいです」
    「十分似合ってんだろ」
     レンリは満足して頷いた。
     歩道に並ぶショーウインドウ。そのガラスに映る自分とサラ。死神が天使を連れて歩いているようだった。
    「ミウのセンス、なかなかいいな…」
    「え?」
    「ははっ! 何でもねえ」
     レンリは上機嫌で笑った。
    「今度から、俺が誘うときは、それ着て来い」
     
     
     魔女だって恋するんだ。
     死神だって恋してもいいだろ。

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