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  • 日常のこととか、創作や二次創作の絵や妄想を好き勝手に綴っていく日記。
    ゲームや嗜好品の感想も。

  • 完成に至らなかったネタを供養する

    ★やっと、日記のデータ全部html5に書き換え終わった。
    まだ先が長い。
     
    以下:クローン隊のネタ3つ。完成に至らなかったもの。


    2018/04/09
    ※もし、刺斬がⅨ籠の部下になる前、アーミィの部下だったらっていう思い付き妄想。
     
    それは、良く似た、別のもの。
    あの子はもう、ここにはいないのに。
     
    「刺斬」
    その声に、いつもドキリとする。
    同じ声の、同じ呼び方。
    それは同じ遺伝子をもった別の存在。
    「それ、好きじゃない」
    あの子は喜んでくれたけど、この子は違う。
    考え方も違う、好きなものも違う、別人。
     
    だけどこの子は、あの子の代わり。
     
    頭を撫でれば、
    あの子は「やめてよ」と、照れくさそうに笑う。
    この子は「子ども扱いするな」と、手を払い除ける。
    同じ顔で、違う表情を向けてくる、別人。
    やはり、あの子ではないのだと認識する。
     
    だからこの子は、あの子の代わり。


    2017/09/27
    ※鎖とⅨ籠の小話。古いネタ。
     
    「これ、鎖に似てる。これ、なんて名前の動物?」
    と、そう言ってⅨ籠が見せてきた写真には、雄々しいタイゴンが写っていた。
    「コイツは、タイゴンだな。虎とライオンのクロスブリードだ。…ってか、俺に似てんのかコレ」
    「どこにいるの?」
    「一昔前には、動物を集めた娯楽施設があったみてぇだが、今はねぇだろうな。元々、コイツは自然に生まれるもんじゃねぇ。誰かの管理下でしか生まれない生き物だからな」
    「じゃあ、オレと同じだ…」
    何か共感するものがあったのか、Ⅸ籠はまじまじと写真を見つめていた。
    その後、鎖は隊員たちの情報網を通じて、タイゴンのぬいぐるみを手に入れた。本物に比べたら間抜けなくらい可愛くデフォルメされているが、出来は良いものだった。それをⅨ籠に渡すと、Ⅸ籠は感じ入ったように抱きしめて、聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で「ありがと」と言った。静かな態度からは分からなかったが、ぬいぐるみを片腕に抱いている姿をしばしば見かけるようになったから、気に入ってくれているのは間違いなさそうだった。
    前線でぬいぐるみを抱えて真剣な顔で指揮する姿は、さすがに刺斬も口を開いて固まっていた。それが可笑しくて最前列で大笑いしてしまった。隊員の士気にも悪いだろうということで、何とかⅨ籠を言い包めて出撃の時には持って行かせないようにした。


    2017/09/25
    ※刺斬とⅨ籠の割と殺伐。古いネタ。
     
    湿った空気に、ほのかに混ざるこの香り。
    魚のような、鉄のような。良く知っている匂い。それに混ざって、くすくすと子供が笑う声がする。
    刺斬は、食事の時間になったからⅨ籠を呼びに行こうとした。Ⅸ籠の所に向かう途中、さして広くも無い倉庫部屋の角で笑い声の主、思っていた通りⅨ籠の姿を見つけた。
    足元には死体が2つ。ひとつは腹から内臓を引きずり出され、もうひとつは両手足を切り落とされて、Ⅸ籠はその背中を執拗にクナイで何度も突き刺していた。子供が無邪気に虫を潰すのと、何ら変わらない様子。
    前にⅨ籠が言っていた「部下がみんな死ぬ」というのは、戦死ではなくてⅨ籠が殺しているんではないだろうか。そんな考えが浮かんだ。
    こんな常識が通用しない強さの子供に、いつか自分も鎖も殺されるのだろうか。
    Ⅸ籠が顔を上げて振り向いた。刃物のような視線と目が合う。まるで別人のような、いつものⅨ籠と違う顔付きに見えた。
    どちらにしても、今、この子供を否定したら牙を剥いてくる気がする。
    「気は済みましたか」
    気負けしないように先に声をかけると、Ⅸ籠の表情は少しだけ和らいだ。
    「お前は逃げないのか?」
    いつもより低い声。こんな声だっただろうか。微かな違和感。
    「どういう意味スか」
    「ほとんどのやつは、オレを見たら逃げるぞ。逃げないやつは怒鳴る」
    「ボスはどうして欲しかったですか?」
    問いかけるとⅨ籠は一瞬だけ目を大きくした。何か言いたそうに口を開けたが、すぐに唇を噛んで目を逸らした。この行動をよく見かける。言いたいことを言ってくれない。この子供の本心を抑え付けているものは何だろう。その本心に、平気で人を殺してしまう理由が絡んでいるだろうに。
    「お前、兄さんと同じこと訊くんだな…」
    どこか遠くを見るような顔で小さく返事をして、興が冷めたと言わんばかりの溜め息をする。
    「……」
    刺斬は言葉を返せずに口を噤んだ。

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